前回と前々回は、お金をいただける技術について2回にわたって考察しました(*^^*)
読んだあとご自分の技術の見直しになっていれば幸いです。
今回は、自分を出した瞬間に人の気持ちが離れる?な話をします。
「僕のことを指名してくれませんか?」
先日サロンにお越しになるお客様からの話。この方は私のサロンと指圧マッサージのお店へ交互に訪れる大のマッサージ好き。
それも週に一回ずつ、なので2週に一回、私のサロンへ来てくれます。(すごい頻度ですよね)
かれこれ20年ほど色々な施術を受けに行っているのだそう。
その最近通っている指圧サロンでの話。
その指圧サロンには、通ううちに3回ほど連続で同じ人にあたったのだそう。スタッフは4人程いらして、どなたにあたっても施術・接客もおおむね満足。
ハズレがないので毎回指名無しで予約していたのだとか。
でもあるとき、「〇〇さん、施術効果もすごく出てきているしそろそろ僕のこと指名してくれませんか?」と聞いてきたのだそう。
そのお店は指名すると施術者に500円ほど払う制度。それでその方は、『いえ、結構です^^』と答えたのだそうです。
私はその話を聞いて、「そもそも…指名したかったら、既にしているよね?」と思いました。
そしてお客様にとってあまりメリットのない提案をよくできるな〜とある意味、感心したものです。
前述した通り、どなたにあたってもそこそこ満足なのでお客様からすれば500円多く払うことになるだけ…
それに忘れてはいけないのはお客様は、私のサロンに通ってくれているけど、”それだけじゃない。”かもしれないこと。
もしかしたら…
最近ヨガに通っているかもしれないし他のフェイシャルサロンにも行ってるかも
最近痩せてきたのは痩身マッサージのおかげじゃなくて自らランニングをしたり体を鍛えているかも?
結果すべてが、全部自分の施術のおかげだと思い込むのは時期尚早なのです。
お客様は私たちに言ってない話していないこともたくさんたくさんあるでしょう。
その話を聞かずして「効果が出たのは私のおかげなので指名してくれません?」なんて差し出がましいことをいってしまうと…
お客様の気持ちとしては『いや、他のサロンにも行ってるからだと思う…』
『最近痩せたのは多分ジムにかよいはじめたからなんだよね』
でも…「今さら、言い出せない‥」となるわけなんですね。すると、話がかみあわなくなったり、”本音を話せない流れ”になるので少しずつ気持ちが離れたりすることも。
気持ちのスキマはこわいです。だって、他にもサロンはたくさんありますからね。
こういう提案はお客様側にメリットが無いと。
商品を販売するときも、新たなメニューを提案するときも、同じです。
私が考えることは「それは○○さまにとってどういいのだろうか?」
お客様が思うのは「私にとってどういいの?私の何を解決してくれるの?」です。
サロンのカラーにもよりますが私のサロンには流行りものを求めてくる方がいないのでこういう基本の心理を大事にしています。
誰しも自分にメリットが無いものにお金を払うわけがないのです。
なるべく心の隙間がうまれないように。
今日来てくれた人がまた次も来てくれるかはわからない。もしかしたら今日が最後かもしれない。
そんないい意味でのストレスをかかえつつ毎日仕事をしています。
この仕事は一期一会なんだ
さみしいこともあるけれど、初めての方との出会いもあります。
リピーターさんだって数年単位でみたら少しずつ顔ぶれが変わっていますからね。
おごらない、いばらない。
この仕事は自分が目立つのが1番ではなくてお客様を輝かせること、自信を持ってもらうこと。何年たっても真摯に誠実に、そして新鮮に。
いくつになってもフレッシュ感を忘れないで仕事をしたい、みかこです。